日本的父性
– ほんとうの大丈夫もとめて-
インドで幼少期を過ごした私は、日本に帰国したとき、この国の息苦しさに異常さを感じずにはいられなかった。その息苦しさの正体を、突き詰めて探っていく日々は長く長く続いた。
グローバルな大きな流れの中で、想像もできない未来を手繰り寄せていく力を失った日本人たちは、予定調和に呆然と時を過ごし、これ以上ないほどの優しい優しいディストピアを作り続けている。
この国は、日本人は、あなたは、一体何を失い、今、そしてこれから、どんな状況にあるのか。想像よりも遥かに根源的なところで、恐ろしいことが起きている可能性を、私は見てみぬふりできなかった。
これは、私のマニフェストでもあり、この絶望の国に灯す最後の希望だと、言わざるを得ない。地獄がどれほど続こうとも、この世界に一人ぐらいあなたのいのちを忘れないでいてくれる人がいても、いいんじゃないだろうか。