#最終話『終わり』

#最終話『終わり』
 私は中学生の時にハナコさんと同じクラスになった。たいして親交が深かったわけでもないが、私は彼女とたわいもない会話をするのが好きであった。ハナコさんの黒くて白くて赤い世界観はその後の私に大きな影響を与えることになった。そんな彼女の今を描いてもらえることになった。毎週金曜日はハナコさんの連載です。—— 南 大樹


#9(最終話) 『終わり』

 終わりってなんだろう

 終わるって、そんなに簡単なことじゃないと思います。

 漫画の連載終了や人生の終わり、最終電車。
 全部、終わってなんかいないんじゃないかって思います。読み手がいる以上物語は続く、その人を知る人がいる以上死んだって人生は続く、乗られなかった人、乗らなかった人がいる以上、感情を乗せて走る回送電車がある。なんかキザな感じになってしまいましたが、私は終電が大好きです。

 その日の最後の電車には、その1本前にはないドラマがある。乗ってる人のほぼ100%を私は知らないけれど、なぜかそう確信できる。そして終電は、終わりを告げる電車であるのに、なぜか始発までの始まりを告げる意味を持つし、何より終電から始発の時間は有限です。まあなんというかこれは、夢を見ていたい東京の人がみんな思っているありきたりなことで、あまり意味はありません。

 終わりに関して私が言いたいことは一つで、簡単に終わらせちゃいけないってことです。多分前にも悲しみを背負って歩くことの意義みたいな話を書いたと思うのですが、その物事が終わっても、それがあなたにとっての、あなたの終わりなのかは別です。
 諦める時は諦めるべきだと思います。でもそれは自分にどうすることもできない現実に対してだけで、あなたが心の奥底でどう思おうが、行動としては諦めるというだけの話です。

 物事の終わりが終わりなのでしょうか。誰かから存在を求められているうちは終わらないのでしょうか。ものによるし、人によるのかもしれないけれど、誰かの終わらせようという決心がどこかしらにあると思います。
 結構大切なことだから、簡単に終わらせちゃいけないし、誰かが終わらせようとしてたらそれは大切に見守ったり、大切に関わるべきだと強く思います。

 さぁ、今日のところは終わりにしましょう。

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『世界からあなたが消えたなら』

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