#3 『幸せになる権利』

#3 『幸せになる権利』
 私は中学生の時にハナコさんと同じクラスになった。たいして親交が深かったわけでもないが、私は彼女とたわいもない会話をするのが好きであった。ハナコさんの黒くて白くて赤い世界観はその後の私に大きな影響を与えることになった。そんな彼女の今を描いてもらえることになった。毎週金曜日はハナコさんの連載です。—— 南 大樹


#3 『幸せになる権利』

 こんにちは。突然ですが、幸せってなんだろうと考える時があります。いいや、考えるときばかりです。

 自分にはもう幸せになる権利なんてないんじゃないかと思ってしまうことがあります。幸せとは何かよくわかってないけれど、漠然とそう思います。

 人間関係の破綻というのはそう簡単には起きないと思ってます。それが決定的に破綻するときは、大体私のルールかあなたのルールが破られているときだと、個人的には思います。私が私のルールを破るのは弱さや甘さだと思うし、そういった経験があるのならば向き合い続けるべきだと思う。

 では、あなたがあなたのルールを破るとき、私はどうしたらいいんだろう。1番にあなたをゆるせないのはあなただとも思うけれど、私はゆるしたらいいのか、はたまた一生ゆるさない方がいいのか、わからない。

 そんな私を私はゆるせなくなります。

 幸せと不幸せの世界の外側に放り出されたような気持ちになって、私には幸せになる権利がないんじゃないかと思ってしまいます。それと同時に、不幸になる権利もないんじゃないかって思ったりもします。正体のわからないものの権利を考えるのです。

 何が言いたいってわけではないんですけど、強いて言えば、自分のあれこれを定義するのは結局自分だということでしょうか。自分の機嫌は自分で取るなんて素敵な言葉があるけれど、悲しみや怒りを心の内にとっておくことも自分次第ってことじゃないかなって思います。そういう清濁あわせ飲んでよしとすることができたら幸せになる権利が手に入るのかな。

 生きていると、良いことにも悪いことにも必ず最後があって、失われていくものばかりだと感じてしまいます。そして、さよならしたそれらは案外呆気なく忘れてしまいます。そんな私だから、くだらないとも思えるものでも何かを想い続けることができればそれは合格だと思います。何かに合格できてる気がします。

 せめて自分以外の誰もをゆるせる人でありたいです。

 

( つ づ く )

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『世界からあなたが消えたなら』

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