地方創生の道

地方創生の道

どこかに行きたい

「息苦しい」

日本に住んでいる皆さん、都会に住んでいる皆さん。そんなことを感じることは、ありませんか?僕は東京に住んでいる時、よくそんなことを感じました。

都会には、自然はほとんどありません。

空を見上げても、星は見えません。

毎日コンクリートの上を歩き、

電車に乗り、人々が自己中心的に押しのけ合う満員電車、

スマホばかり見て目の前の年寄りにも隣の赤ん坊にも関心がない人々。

隣の住人にも挨拶をできない人々。

スマホやテレビを何時間も見る毎日。

良くわからない社会のルールに縛られる日々。

しょうもないコンプライアンスやらなんやらに怯える人々。

「良い」か「悪い」かのどちらかに分けないと気が済まない人々。

いつも誰かの目を気にする超監視社会。

どこかに逃げたくても誰かに愛されたくても現実をかえられない環境。

この現実の中で、必死にもがく人の中には、僕のように「息苦しい」と感じる人が多くいるのではないでしょうか。

「地方創生」ってやる意味ある?

最近、「地方創生」という言葉をよく耳にするようになりました。

ご存じのように、日本の少子高齢化は大変深刻です。日本創成会議が発表したデータによると、2040年には、少子高齢化と、極点社会化による過疎化の進行で、消滅可能性都市(2040年に20~30代の若年女性が現在の半分以下に減る団体)の数が、896市区町村(全国の49.8%)にも上るといいます。

こういったデータや、ニュースなどを聞いていると、「それはまずい。地方創生はとても大切だ!」と感じると思います。僕もずっとそう思っていました。しかし、先日友人に思いがけないことを言われました。

「地方創生ってなんのためにやるの?」

僕は彼が納得する答えを返すことができませんでした。

先日、兵庫県の丹波篠山の地方創生活動をしているNPOの方のお話を聞かせていただく機会がありました。農家への獣害対策や、地域コミュニティの繋がりや、活動の現状を詳しくお話しいただき、地方創生の最前線を感じることができました。どう丹波篠山の良さ(食べ物や、自然や、コミュニティの繋がり等)を知ってもらうか、どう都会などから人を呼ぶか、という課題に対する様々な取り組みを紹介されていて、それを聞いて、純粋に、「いいところだな」「行きたいな」と感じました。

しかし、その方も、「地方創生は正義」というような、前提にのっとって、お話をされていました。なぜ、地方創生をするのか、地方の自治体を残そうとするのかについては、言及されませんでした。

いい場所があるなら、観光地として近くの市かなんかが、ちょっと管理すればよいだけで、自治体を残す必要はないかもしれません。そこでしかできないことがあるなら、そこに行ってやればいいだけです。町や村として、残す必要は、あるのでしょうか。

この問いについての答えは、人それぞれ、場所それぞれ、様々あると思います。

ただ、僕は、都会に息苦しさを感じた者の一人として、「住みやすい地方町村」にはとてつもない希望を感じます。「残す必要」も、「残さなければいけない」ということも、無いと思います。しかし、今後、極点社会になり、「本質を見ない化」の進行で、さらに息苦しいと感じる人が、増えてくると僕は予想しています。

すると、地方ならではの、地域コミュニティの温もり(面倒ないざこざも含めた)だったり、自然だったり、自由度だったり、そういったものの価値がどんどん伸びていくと思いませんか?

地方存続に必要な「素晴らしさ」の正体

全ての地方自治体を残すことは不可能です。的を絞って、本当にそこにしかないもの、そこでしか得られないもの、そしてなにより、「生きやすい」「温もりのある」素晴らしいコミュニティを作っていけば、若者もまた、入ってくるのではないでしょうか。そして、地方の生き残りは、伝統文化がどうとか、観光地がどうとか、イベントがどうとか、美味しい食べ物がどうとかではなく、こういった、切り札的な「素晴らしさ」=「生きやすさ」を持つか持たないか、にかかってくるでしょう。地方都市、地方自治体こそ、都会のデメリット、都会の若者の苦悩を、様々な面で考え、気付かなければいけません。若者の生きやすい街を作るのです。ユニークな学校や、子供たちがおもいっきり遊べる場所、都会以上に溢れる将来の選択肢、若者が魅力を感じるもの、等々。都会と同じような教育をする学校や、子供が思いっきり遊べない環境や、都会のコミュニティの真似なんぞもってのほかで、消滅への道です。地方に素晴らしさを感じるような都会の若者は、日々どういったことに悩み、どういったことに不満を感じ、何を求めているのか、何が不足しているのか、それに気づいた地方自治体が、生き残りの可能性を残すと僕は思います。今、地方創生に取り組む学生や団体が増えてきていることを考えると、今後いくつかの素晴らしい地方コミュニティが日本に誕生していくのではないでしょうか。

都会に「息苦しさ」を感じる者たちの、「生きやすい社会」を作ることは、とてつもなく面白そうで、ロマンを感じます。やってみたい。

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