服の汚れなど、洗えば取れる

服の汚れなど、洗えば取れる

努力とか、それで得られる成果物、というのは、とても価値のあるモノなのですが、時にそれらは、本当に大事なものを隠す障害になってしまうことがある、というお話をします。

これはある僕の尊敬する人に教えてもらったことです。

ちょっと昔のある日のお話です。その人は、政府の地位の高い人でした。その人はその日はビシッとスーツを着ていました。その日突然、ずっと戦いに行っていた弟が、とても汚れた軍服で、命からがら帰ってきたのです。その人は、白いシャツで、弟を強く抱き寄せました。弟は泣きながらこう言いました。「服が汚れるよ…」その人はこう返しました。「服なんて、洗えるし、また作ろうと思えば作れる。でも今は、今しかない。もう来ない。よかった。よかった。」

僕は、最後の言葉に胸を撃たれました。そして、何かとても大切なことに気付かされました。今の私たちが忘れてしまっている、何かとてつもなく大切なことを、思い出させようとしてくれていると感じたのです。私たちは、服が汚れるからとか、そんなことばかり、気にするようになってしまっている気がしてならないのです。そういう表面的な、今じゃなくてもできることばかりを大切にして、今、この瞬間にしかない温もりや、感謝、喜び、悲しみ、愛、を蔑ろにしてしまっていないでしょうか。みんなみんなそんなことばかり気にしているから、愛の感じない冷たい社会になってるんじゃないんか。

本当に大事なものを見えなくするのは、それまでの努力だったり、名誉だったり、お金だったり、モノだったり、プライドだったり、恥ずかしさだったり、思いやりだったり様々です。

私たちは、この世の中には、そして、自分の周りには、本当に大切なかけがえのないものを見えなくする障害がたくさんあるのだということを、覚えておかなければいけません。そして、そんなやつらに注意しながら、用心深く生きていかなければいけないのです。

今、あなたの行動を制限している何かが、必ずあるはずです。でも、もっと、大切な、かけがえのない愛が、あるのではないですか?ならば、色んな壁はほっといて、それを必死で追い求めるのもまた、人間らしく美しいものだと、僕は思います。

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